日本のLCC、VanillaAir(バニラエア)は国内・海外のレジャー・リゾート路線展開をコンセプトとしたANAホールディングスの完全子会社です。
日本の会社だからでしょうか、HPも解りやすく利用にあたって抵抗感も少ないと思います。
就航路線があまり充実してませんが(ANAとの絡みでもあるんでしょうか)レジャー・リゾート路線に絞った路線展開ですので旅行目的と合致する時はとても使い勝手が良い航空会社です。
2017/9/1 ポイントプログラムについて追記しました。
Contents
特徴・機材
特徴
日本のLCCということで国内線(日本)が運行しています。国内線就航地は6箇所・国際線就航地は5箇所と、物足りない感じもしますが、「レジャー・リゾート路線」というコンセプトに見合った就航地を厳選しています。
東京/羽田発着便がないのは横浜在住の私には非常に残念ですが、セール価格で航空券を手配できれば成田までの地上交通費を十分補えるセール価格はなかなかの破壊力です。
例えば香港旅行を考えた時、香港エクスプレスあたりと比較することになりますが、羽田発がある香港エクスプレスと比較して、横浜ー成田空港間のバス6,000円以上安く航空券を手に入れることができるならバニラエアの方がトータル旅費を小さくできるので、利用価値は十分にあります。
機材
他のLCCと同様エアバスA320系の運行です。
基本的にはLCC定番の30列180席仕様(上図)で、1列目・12列目・14列目が足元の広いリラックスシート、11・12 ・31列はリクライニングしませんので12列目はちょっと選びづらいシートです。
当然ながらエコノミークラスのみのモノクラス設定で、国内線・国際線とも機材に違いはありません。
就航路線
レジャー。リゾート路線というコンセプトに恥じず、奄美大島・沖縄/那覇・セブ・ホーチミンに就航させている個性的な就航路線です。
日本のLCCですから国内線もそれなりに充実させています。
国内線(2017/9月出発で検索)
出発地 | 目的地 | 便数 |
札幌/新千歳 | 東京/成田 | 1日6〜8便 |
函館 | 東京/成田 | 1日1便 |
大阪/関西 | 1日1便 | |
東京/成田 | 札幌/新千歳 | 1日6〜8便 |
函館 | 1日1便 | |
大阪/関西 | 1日2便 | |
奄美大島 | 1日1便 | |
沖縄/那覇 | 1日2便 | |
大阪/関西 | 函館 | 1日1便 |
東京/成田 | 1日2便 | |
奄美大島 | 1日1便 | |
奄美大島 | 東京/成田 | 1日1便 |
大阪/関西 | 1日1便 | |
沖縄/那覇 | 東京/成田 | 1日2便 |
国際線(2017/9月出発で検索)
出発地 | 目的地 | 便数 |
東京/成田 | 台北/桃園 | 1日4便 |
高雄 | 1日1便 | |
香港 | 1日2便 | |
ホーチミン | 台北経由 | |
セブ | 1日1便 | |
大阪/関西 | 台北/桃園 | 1日1便 |
沖縄/那覇 | 台北/桃園 | 1日1便 |
こうしてみると東京/成田ー札幌/新千歳の便数と東京/成田の国際線が充実してます。
チェックイン・手荷物
チェックイン
チェックイン受付時間
国内線 | 国際線 | webチェックイン | |
受付開始 | 出発時刻90分前 | 出発時刻2時間前 | 出発時刻48分前 |
受付終了 | 出発時刻30分前 | 出発時刻50分前 | 出発時刻2時間前 |
搭乗口 | 出発時刻20分前 |
チェックイン方法
チェックイン方法は、国内線はwebチェックイン・自動チェックイン機(キオスク端末)・空港カウンターの3種類、国際線は自動チェックイン機(キオスク端末)・空港カウンターの2種類の方法があります。
webチェックイン(国内線のみ)
PCのみでプリンターが必要という条件がありますが、自宅やオフィスでバニラエアHPよりチェックインできます。PC上で手続きを進めると完了画面に搭乗券が表示されるのでプリントして空港に持参します。
webチェックインのメリットは、預入手荷物がない場合に直接保安検査に向かえることです。カウンターの行列に並ぶ必要はありません。
webチェックイン利用条件
- 妊娠中でない
- 乳幼児を連れてない
- 身体が不自由/助けを必要としない
- 病気・疾病を持っていない
- 非常口座席を指定していない
自動チェックイン機
空港カウンター側にあるキオスク端末を使ってチェックインができます。
予約番号か旅程表中にあるQRコードを使う必要があるので忘れずに持参しなければいけません。
webチェックインと比べると、空港での行動がひとつ増えはしますがカウンターに並ぶ必要はありません。預入手荷物がなければwebチェックイン同様にチェックイン後は保安検査場に直接向かえます。
利用条件は上記webチェックインと同条件になります。
空港カウンター
受託手荷物がある場合は自ずと空港カウンターでチェックインすることになります。
自動チェックイン機でチェックイン後にカウンターで荷物を預けることももちろん出来ますが二度手間ですので自動チェックイン機には向かわず直接カウンターに向かう方が賢明です。
webチェックイン・自動チェックイン機での利用条件に合致しない場合は必然的にカウンターを利用することになります。
空港カウンターは混雑していることが多いので、余裕を持って向かいましょう。
機内持込手荷物
機内に持ち込める手荷物のサイズは55×40×25cmで重量は7kgまでが1点と身の回り品(ハンドバッグ・PCバッグ等)です。ただし2017年10月28日までの搭乗は56×36×23cmで重量は10kgまでです。
寸法的には一般的な機内持ち込み可サイズのスーツケースを持ち込めるようになったものの重量的には一般的なLCCと同様に変更になります。重量はともかくサイズ的に機内持ち込み可のスーツケースが利用できるのは嬉しい点です。
カウンターでチェックイン時に重量オーバーだと預入手荷物になってしまい事前予約時より割高な受託手荷物料金を取られますので、自分の荷物の重量をしっかり把握しておく必要があります。
預入手荷物
機内持ち込み手荷物を超えるサイズ・重量の場合はカウンターで受託手荷物として預け入れるのですが、三片の合計203cmかついずれの一変も120cm以内で搭乗路線・重量に応じた料金が課せられます。
チケット予約と同時に預入荷物の予約をするのですが、もし重量オーバーになった場合は空港カウンターでカウンター利用料を取られるのでしっかり重量を確認しましょう。
エリア1 | 東京/成田=札幌/新千歳・函館・大阪/関西・奄美大島・沖縄/那覇 大阪/関西=函館・奄美大島 |
エリア2 | 東京/成田=台北/桃園・高雄・セブ 大阪/関西=台北/桃園 台北/桃園=ホーチミン |
エリア3 | 東京/成田=香港 |
エリア4 | 沖縄/那覇=台北/桃園 |
エリア5 |
東京/成田=ホーチミン(台北経由) |
運賃区分 | コミコミバニラ | シンプル・わくわくバニラ |
20kgまで | 無料 |
エリア1 2,000円 |
21〜100kg、5kgごと | エリア1 1,000円 エリア2 1,000円 エリア3 1,000円 エリア4 1,000円 エリア5 2,000円 |
機内サービス
座席関係
上述したように基本的には30列180席仕様のA320ですからLCCに乗り慣れている方にはお馴染みの機体です。座席ピッチは公式には何も言われてないのですがおそらく29インチ(約74cm)でしょう。
下に書きますが、最前列・非常口席と一般座席の2種類だけの非常にシンプルな座席構成です。
座席区分
再度シートマップです。バニラエアは1クラス(エコノミークラスのみ)運用で、ご覧の通り2種類の料金区分しかないシンプルで解りやすいシートマップです。
気をつけるべき点は、まぁもはやA320の基本知識でもあるんですが11・12列目と最後列はリクライニングしませんので、特に搭乗時間が長いフライトでは大きなデメリットになり得ます。逆に国内線などの短距離であればあえてリクライニングは捨てて足元のゆとりを取る12列目という選択も考えられます。というのも、足元の広い座席の中ではこの12列目は比較的不人気なので座席指定を取りやすいのです。
最後列はよっぽどの特殊な希望(私には思い付きません)がなければ、リクライニングはしないし乗り降りには時間がかかり不便なことしかないので、あえて選択する理由は見当たりません。
リラックスシート
シートマップ上の青色の1列目・12列目・14列目の座席はリラックスシートと呼ばれ他の座席より足元にゆとりがあります。
1列目は最も早く降機できつつ足元もまあ広いのですが、座席前方がバルクヘッド(壁というか衝立というか)ですので前の座席の下に手荷物を入れるということができません。
12列目も足元は広いですがリクライニングしませんので選択時に注意しておくべきです。
ですので、リラックスシートを選択する場合、早い降機を優先するなら1列目、足元の広さとリクライニングを重視するなら14列目となります。同一料金で12列目をあえて選択する理由はありますかね?絶対に足元の広さは譲れないが予約に出遅れ1・14列目が満席になってしまった場合でしょうか。リクライニングか足元の広さのどちらを選べば快適かは各人違うと思うので乗り比べて自分に適してるのはどちらかを知るのも、今後の旅行への有用な知識です。
スタンダードシート
スタンダードシートでも前方だと高額になる航空会社もある中、バニラエアは良心的です。
2列目でも31列目でも座席指定料金は変わらないので、あとは争奪戦で早い者勝ちです。できることなら避けたいのは31列目であることは言うまでもありません。
座席指定料金
運賃区分・座席・路線によって座席指定料金が異なります。
コミコミバニラ | シンプル・わくわくバニラ | |
スタンダードシート | 無料 | エリア1 500円 エリア2 700円 エリア3 700円 エリア4 700円 エリア5 1,400円 |
リラックスシート | エリア1 1,000円 エリア2 1,200円 エリア3 1,300円 エリア4 1,200円 エリア5 2,400円 |
座席指定しない場合、自動(航空会社都合?)で座席が割り当てられるので、2名以上での搭乗の場合、特に搭乗率の高い繁忙期なんかは座席指定しないとバラバラの座席になる場合もあり得ます。
案外、リラックスシートとスタンダードシートの差がありませんので、せっかく座席指定するならリラックスシートを選択したいところです。
機内食関係
機内食は全て有料です。詳しくはバニラエアHP機内食をご覧ください。
軽いもので350円から、高いものだとうな丼1,200円までありますので、フライトの時間帯・飛行時間などに応じて過不足なく選択できます。
また、デザート・スナック・飲み物も揃っているので、深夜便だから水だけとか食後まだ物足りない場合などでも、十分な機内食関係だと思います。
料金体系
バニラエアには3種類の料金区分があります。
常時販売している「コミコミバニラ」「シンプルバニラ」と、キャンペーン運賃等の激安運賃が出てくる「わくわくバニラ」があります。わくわくバニラはセール時のみ登場する運賃ですので常にアンテナを張っておくことが重要です。
コミコミバニラ | シンプルバニラ | わくわくバニラ | |
販売時期 | 常時販売(満席時除く) | 不定期 | |
受託手荷物 | 20kgまで無料 | 有料 | |
座席指定 | スタンダードシート無料 | 有料 | |
便・日付変更 | 手数料500〜1,000円 | 手数料4,000円〜8,000円 | 不可 |
キャンセル | 手数料3,000〜8,000円 | 不可 |
受託手荷物があって座席も指定する場合、運賃の差額と各オプションの額をしっかり計算の上、料金体系を選択しないと、かえって割高な場合があるので注意が必要です。
激安運賃を狙うなら「わくわくバニラ」一択ですがスケジュールが確定できること・受託手荷物を必要としない最小限の荷物で旅行するなど工夫が必要です。
まさにここが格安旅行の真髄とも言える部分です。
できることなら機内食も選択せず事前に済ませたり旅先に着いてからの楽しみに取っておきましょう。そんな時は空港ラウンジの利用をお勧めします。

こちらの記事で国際線/国内線で利用できるプライオリティパスについてまとめました。ご一読ください。
マイル/ポイントサービス
2017年9月1日からVanilla Air Pointというポイントプログラムが始まりました。
会員登録(氏名・性別・生年月日・居住国・都道府県・言語・メールアドレスの入力が必要)をすることでプログラムに参加できます。
プログラムに参加することで、予約時に氏名等の情報を都度入力しなくてよくなるので、予約の手順が簡略化されるメリットもあります。
9月30日まではキャンペーン中で、この期間内に会員登録を行うとボーナスポイントとして100ポイント付与(ポイント有効期限6ヶ月間)、登録後の初フライト(2017年12月31日まで)で通常付与されるポイントの2倍付与されるWポイントキャンペーン(ポイント有効期限1年間)、抽選1名にバニラエア全路線(国内線7路線・国際線7路線)に搭乗できるペア航空券が当たるキャンペーンを開催しています。
ポイント獲得方法は、バニラエアの航空券・手荷物料金・座席指定料金を対象に100円あたり1ポイント付与される仕組みです。これらの方法で付与されたポイントについてはポイント有効期限は2年間です。
貯まったポイントは100ポイント単位で一度に最大2,000ポイントまで使用することができます。
ANAのマイレージプログラム”ANAマイレージクラブ”で貯めたマイルを使ってバニラエアの特典航空券を手に入れることができます。
座席指定料金は別途料金がかかったりANAと違い機内の飲食関係は有料になりますが、荷物20kg無料・燃油サーチャージがかからない・ANAと比べ必要マイル数が比較的少ないなど、メリットも多いです。
必要マイル数その他詳細はANAのHPに記載されています。時期等で変更などもあり得るので、利用を考える際は詳細を再確認してください。
ANAマイルを貯める方法はANAに搭乗する以外にも提携クレジットカードの利用など多数ありますが、バニラエアに搭乗してもANAマイルは貯まりません。
セール情報
直近に開催されたセール(過去3回のセール記事のリンクを掲載します)



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